”オガサワラヒメミズナギドリ”について

森林総研のプレスリリースPDF

去年のBryan's shearwater 再発見のニュース(英語)

無人島で死体が見つかっているというのは、繁殖を示唆する重要な証拠であると思う。
成鳥もネズミに捕食されているようなので、死体の見つかった匿名の島では早急に毒餌を撒いてほしい。
しかし、いくつかの報道発表では、あたかも小笠原での繁殖確認をしたように書かれ、個体群サイズが数百羽と断言しているようなものもあり、注意が必要である。

私は2009年9月15日に、小笠原海域でヒメミズナギドリ種群のうちの1種と考えられるミズナギドリ類を多数の観察者とともに観察した(このとき、同時にあと4個体いたという話も聞いたが、私は見ていない)。その個体の第一印象としては、非常に小型で、尾が長く、双眼鏡で見た時は一瞬ウミツバメ類だと思ったほどだった。羽衣などから、種(または亜種?)の同定が可能かどうかはわからないが、見直してみたいと思う。参考までに、直後に書いたスケッチを添付しておく。

ひたきさんがこの時の写真をアップされています。

(以下、2012年2月10日追記)
いくつかのHPでは、2009年9月に観察された個体を”オガサワラヒメミズナギドリ”Bryan's shearwaterとしてすでに修正しているが、この仲間には類似した特徴をもつtaxon(分類単位)が複数存在する。下尾筒の色や初列風切下面の色、換羽状況がおそらく種判別のキーとなると考えられる。詳しいこれらの分析なしに、洋上で観察された個体を”オガサワラヒメミズナギドリ”と識別するのは早計だろう。現段階では、南半球の繁殖地からの迷行の可能性が否定されたわけではないと考える。

(以下、2012年3月3日追追記)
Orieantal bird club のBirdingASIA誌に、2009年9月の小笠原での観察記録がBryan's shearwaterではないかいう記事が出ていると教えていただいた。すばらしいですね。早く読みたい。
Chikara, O. 2011. Possible records of the newly described Bryan's Shearwater in Japan. BirdingASIA 16: 86-88.

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by synthliboramphus | 2012-02-09 04:06 | ウミドリ Seabirds